腎臓病を患う話②
急性腎盂腎炎と診断されて1週間弱の入院を経てから、A病院にお世話になる生活が始まる。
入院の時にも少しH先生と話したが、急性腎盂腎炎の原因は明確には分からなかった。
尿路感染で細菌が腎臓に飛んだのだろうとは言われたけど、膀胱炎ではなかったし、先生的には
「ストレスか、冬だから冷えかな。あと水分を取るのも大事だから」
と言われたけど、私は結構何か飲んでるのが好きなので、水にしろお茶にしろコーヒーにろ頻繁に何か飲むので、これ以上飲むの?という感じだった。
あとはストレスも会社辞めたばかりなのになぁとは思っていたけど、ストレスと言われると他に言い返すこともなくなるので、そうですか…気をつけます…(何をだ?)みたいな感じだった。
「慢性化すると大変だから、再発しないようにね。」
そう言われてから、たしかすぐ、再発した気がする。
した気がする、というのは、実はその時を境に私は冬に2〜3回ずつ急性腎盂腎炎による短期入院を繰り返す。月1ペースぐらいで。
なので、入院の領収書をカウントすれば正しい入院ペースとか回数とか分かるのだけど、またかよ…と思うぐらいには頻繁に入院してたので数えてません。ごめんなさい。
体調が悪くなる(微熱など)、あっこれダメなやつや!と思う頃には血尿が出て、あれよあれよと言う間に高熱が出て病院に駆け込み入院になる。
それでも確かな原因が分からないから予防しようがなかった。
ストレスと言われても、その頃はあまり長い定職につけずにいたので(精神的に参っていたので)、これがストレス!と言い切れるものがなく、水分は意識してとっていたし、体調が悪くなるのは急激にだったので、どうしたら良いか分からなかった。
それでも繰り返す急性腎盂腎炎に、さすがにこのまま毎年冬に何度も入院するのは困る…とセカンドオピニオンを始める。
S病院の〇〇先生が良いらしいと聞くと、わざわざその病院まで行ったりもした。
ここは田舎の悪いところだと思うんだけれど、世間がとても狭いのだ。
結局その良いと噂の先生に相談しても、
「え?A病院のH先生なら大学の先輩だよ!ちゃんとした先生だから、テキトーな診断する先生じゃないよ。そのままかかってた方がいいよ」
と、まともに診断もしてくれない。わざわざ採血や検尿したのに。
そんな感じでセカンドオピニオンにならないセカンドオピニオンをしつつ、急性腎盂腎炎になるとA病院に駆け込んだ。
この流れが変わるのが、2015年11月での入院。
いつものように(っていうと変だけど)、急性腎盂腎炎の症状が出てきて、高熱の中A病院に行くと、運ばれた病棟がいつもと違った。
A病院は大きな病院で、各入院フロアが二分されていて、東は〇〇科、西は△△科という分け方をされてるんだけど、ベットが用意されたのは泌尿科の階ですらなかった。
(患者が多くてベッドが足りないのかな?)
とか思いながら、なぜかベッドの名札の表記も今回は「腎臓内科」になっている。
首を傾げていると、翌日ベッドに腎臓内科のI先生が来た。
先に言ってしまうと、このI先生が私が患っているのはある腎臓病と特定して、治療を始めてくれた今の主治医です。
この時の入院の記憶って、
え?なんでいきなりなんの説明もなく主治医が変わるの?H先生は?
って疑問が大きく、何の話をしたかぶっちゃけ覚えていません。
ですがその主治医が変わった途端、I先生から腎臓病の疑いがあると告げられる。
詳しいことは検査をしないと断定できないけど、早くその検査をした方がいい。
とりあえず年明けまでは通院で尿検査、血液検査の値を見るけど、親御さんにも相談しておいて。
的な事を言われた、(はず)。
本当にここら辺の記憶は曖昧です。
それはここから始まる検査と治療がしんどかったのと、これ以前にH先生と行なっていた事言えば、
・月一の通院で、検査結果を見て特に問題ないねと言われる事
・冬になると月1で急性腎盂腎炎にかかったこと
ぐらいしかないので、特にこれすごく大変だった!みたいな事がなかったからかも。
そこから経過を見ていましたが、2016年2月。
やはり尿検査・血液検査結果が良くないと判断され、腎生検をすることに。
腎生検とは、背中側から鉛筆の芯ほどの針を刺し、腎臓の細胞を採取して腎臓病を特定したら腎臓の状態を調べる検査。
聞くからに痛そう。
A病院には腎生検を担当する医師が居なかったので、他の病院への検査入院になりました。
そこで提案されたのが3つ。
・I先生の知人が担当するT病院
・県立病院
・医大
下2つは、今までの検査結果が使えない(A病院から提出しても決まり?としてそれぞれの病院の医師が検査し直して、腎生検が必要か再判断する)らしく、何だれめんどくさーーーー?!と思いながら、嫌なことは早く済まそう精神と、また数ヶ月かけて同じ検査繰り返すのか…という億劫さから、T病院での腎生検が決まります。
検査が決まった翌々週ぐらいに、I先生からの紹介状携えてさらに車で走った所にあるT病院へ。
検査入院のための検査(ややこしい)をして、担当してくれる先生から説明を受けた。
検査は血液検査が6本ぐらい、あとは心電図とか、尿検査とか、それこそ健康診断のようにいろんな場所を回りました。
珍しかったのは、耳に小さな針で傷を作って、何分で血が止まるか測る検査。静かな部屋で、ストップウォッチ持って耳観察されるのがすごくシュールだった。
止血剤の兼ね合いとかの検査だったかな。
担当してくれる先生は感じの良いハキハキした方で安心する。
今日の検査で腎生検を行なっても問題ない事、当日の手順や注意、その後の注意、また合併症の危険を聞かされ承諾書にサイン。
その時、説明として(少しだけど)可能性がある合併症についていろいろ聞かされ、ナーバスになったけど、この検査をしないと何も分からないので考えても無駄なことは考えず、5日後に検査することに。
長くなってきたので、次は腎生検から。